グラジオラス(夏咲き)の育て方
学名:Gladiolus L.
グラジオラスの育て方
葉が剣の形に似ていることからローマの剣であるグラディウスに由来しグラジオラスと呼ばれていいます。花色や花形も豊富で、近年では背丈が低い品種も増え、夏のガーデニングやお盆の切花として親しまれている球根花です。
【植付け】
①用土
土質は特に選びませんが、水はけのよい土、中性~弱アルカリ性が適しているため、植付1週間前には石灰資材を混和しておきます。水はけが悪いと球根が腐りやすくなります。植込み前に緩効性化成肥料をよく混和し、根がしっかり生えるように耕しましょう。鉢に植えるときは市販の培養土でも大丈夫です。
②植え付け場所・置き場所
植付は鉢植えよりも花壇での栽培が適しています。温暖な地域では3月中旬頃から、関東などでは4月~、寒冷地では5月~が植付適期です。寒さに弱いため、霜が降りる間の植付けは避けましょう。
お盆の花として利用する時には、球根を植えてから約90~100日で開花するため、咲かせたい時期から逆算して植えてください。
日当たりが悪いと花付きが悪くなるので、日当たりと水はけのよい所に植えます。草丈が高くなるので、風の強い場所では倒れないように支柱を立ててください。
③植え付け方
球根の間隔(約15~20㎝)、深さは(約10㎝)球根の大きさの約3倍が目安です。グラジオラスは根がしっかりと生えるため鉢植えする場合は深さのある鉢に植えます。
グラジオラスの球根は円盤のような形をしており、尖った方が上、外皮が向け窪みがある方が下です。上下間違えないように植えてください。
【水やり】
植付後はたっぷり水をあげ、その後は表面が乾燥したらあげましょう。庭植えでは極端に乾く場合以外はほとんど必要ありませんが、成長期に乾燥しすぎると、株全体が弱り花が咲かない原因になるため注意が必要です。
【肥 料】
肥料を多く必要としません。チッ素分はやや少なく、リン酸、カリ分の多い肥料が適しています。
元肥に少量の緩効性肥料を施し、発芽後に少量の肥料を与えます。チッ素分が多いと、花付きが悪くなります。
【病害虫】
病気:チッ素分が多かったり、連作土壌では球根腐敗が出やすくなります。
害虫:ハダニ、アザミウマ
5月から生育期にはハダニがつきやすいので、葉の表裏を水で洗い流してください。
アザミウマによって蕾が食害されることがあるため、植付時に浸透移行性の殺虫剤を土壌混和しておくと予防効果があります。
【球根の掘り上げ・貯蔵】
寒さに弱いため、冬場10℃を下回る地域では秋に葉が枯れてきたら株を掘り上げます。日陰で乾燥させ、よく乾いたら茎葉を切り取り、大きな球根と周りについている小さな球根(木子)を分けます。冬場は5度以上の場所にネットやカゴなどに入れて保管してください。