ダリアの育て方
ダリアの育て方
花壇、鉢植え、切り花と多用途で人気のダリア。小輪系から大輪系まで花形、色も豊富な人気の球根花です。摘心などうまく切り戻せば、初夏から晩秋にかけて長くお花を楽しむことができます。
【植付け】 屋外
①用土
土質は特に選びませんが、水はけのよい土が適しています。水はけが悪いと球根が腐りやすくなります。植込み前に緩効性化成肥料をよく混和し、根がしっかり生えるように耕しましょう。鉢に植えるときは市販の培養土でも大丈夫です。
②植え付け場所・置き場所
原産地に似た、夏は涼しく冬は温暖な気候を好みます。日当たりと水はけのよいところに植えてください。日本の夏は高温なため、夏場は花が咲きにくく、秋に多く花を咲かせます。
夏場半日陰になるような明るい場所がベストです。鉢植えの場合は、夏場は涼しい場所へ移動させてください。
③植え付け方
植付け前に元肥を散布しよく耕します。大型種では約60~80㎝、小~中型種では約30㎝くらい間をあけ、深さが約10cmになるように、球根を横向きにして植え付けます。この時、球根の花芽を折らないように気を付けてください。
ダリアは1M近く成長するため、倒れて折れないように植付時に支柱を立てておきます。土をかぶせる前に支柱を立てると、球根が傷つきません。
植付時期は3月下旬~7月上旬まで可能ですが、気温が15℃前後の頃を目安に植付てください。球根が届いてから植付まで、箱のふたを開け、日の当たらない室内で保管してください。
*注意*花芽が傷つくと花が咲かなくなります。取り扱いには十分気を付けましょう。
【水やり】
植付後はたっぷり水をあげ、その後は表面が乾燥したらあげましょう。庭植えでは極端に乾く場合以外はほとんど必要ありません。鉢植えは、植付後に水をあげたら、土の表面が乾いたらあげましょう。過度の水やりは球根が腐る原因になります。
【肥 料】
肥料を多く必要とします。元肥のほか、5月(植付1ケ月後を目安)と9月ごろに追肥をします。鉢植えは、真夏を除いて定期的に月3回ぐらい液体肥料を施します。
*緩効性化成肥料として、球根専用肥料をおすすめしています
【病害虫】
病気:ウイルス病、うどんこ病、灰色かび病など
花色に異常が生じるウイルス病は回復しないので、ほかの株に伝染しないよう処分します。梅雨時期には葉の表面に白い粉をふいたようなカビが生えるうどんこ病、花がらや枯れ葉などにカビが生える灰色かび病に注意し、市販の殺菌剤スプレーなどを散布します。
害虫:アブラムシ、ハダニ、メイガ類
生育初期から夏にかけて発生するアブラムシやハダニは日ごろから観察し、早期発見、早期駆除が大切です。地際の茎に入るメイガ類も早めに防除します。定期的に市販の殺虫スプレーや、肥料と殺虫剤が混合された置き肥なども便利です。
ダリア豆知識
ダリアの球根の先端には少し丸みを帯びた突起があり、この突起に花の芽があります。
とても折れやすいため、取り扱いには注意しましょう。折れると花が咲きません。
球根を堀上げるときは、穴を大きめに堀り、花芽がある生長点を傷つけないように気を付けてください。
保管中に、球根がしわしわになることがありますが、気にしなくても大丈夫です。
植付後、土の中の水分を吸い、花を咲かせる力は十分にあります。
【寒さに弱いダリアの球根】
耐寒性は弱く、霜や雪のふる地域では寒さにより球根が傷むため、霜が降りる前には球根を堀り上げて、ダンボールなどにおがくずやピートなどに包み春まで貯蔵してください。5度以下にならないよう気を付けましょう。
鉢植えの場合は軒下などの凍結しない場所で保管してください。
暖地ではそのままでも越冬が可能です。寒さが気になる場合は、マルチングや盛り土をしておきます。
ダリアの花を多く咲かせるには、摘心という作業が必要です。
芯を摘むと、脇芽が発達して5~6本の側枝になります。花がらはそのつど摘み取ります。初夏には切り戻しをして新しい芽を伸ばすようにすると、秋にはたくさんの花が楽しめます。