チューリップ病害虫の予防と対策

病害虫の基礎知識

ガーデニングの中でも最も難しく大切なのが病害虫の対策です。ホームセンターでも数多くの農薬が販売されていますが、どれを選んだら良いかを決めるのは難しいのではないでしょうか?
そこでチューリップ球根農家が実際行っている防除法をもとに、一般向けに対処法と薬の選び方をご紹介いたします。

風通し、日当たりを最適に

窒素肥料が多すぎると植物は軟弱に育ちます。その結果病害虫にかかりやすくなります。コンテナ栽培では古い培養土を使い続けるのを避け、定期的な植え替えを行うことが大切です。

観察によるチェックと予防

毎日のお手入れの中で植物の状態を観察して病害虫の早期発見が一番大切なことです。
チューリップで特に気を付けたい病害虫は『褐色斑点病』と『アブラムシによるウイルス病』です。この2つの病害虫は発病してから治療するよりも予防する方が簡単でより効果がはっきりと現れます。

 

褐色斑点病(灰色かび病) Botrytis tulipae

葉が早く枯れて球根が肥大しない一番の原因

球根農家が定期的に薬剤散布している大部分が褐色斑点病を対象にしているもので、雨が多いと多発し球根収量の低下をもたらす病気です。大型の病斑には分生子ができ降雨とともに花壇全体に被害が広がります。
花弁や葯が茎葉上に落下すると、そこで病原菌が増殖して大型病斑ができることから、花摘みを行い、落ちたものは丁寧に拾い集めることが大切です。
また発病を前提に発生前から予防的に薬剤散布することをお薦めします。特に開花後に病気の勢いが進展するため、花摘み後すぐに薬剤散布することが大切です。
大型病斑ができた場合は、発病した葉もしくは株ごと抜取り、その周囲全体に薬剤散布します。
似た病気に灰色かび病があります。チューリップとの寄せ植えに合うパンジーやビオラによく見られる病気で、この場合も同じ薬剤で効果があるので予防的に散布することをお薦めします。

花の終わり頃雄しべと花びら

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褐色斑点病(灰色かび病)の発生生態

褐色斑点病(灰色かび病)の発生生態

 

アブラムシによるウイルス病

芽が出始めたころから枯れるまでの定期的な防除

アブラムシは草花だけでなく、野菜、果樹など多くの植物に寄生して、葉や芽、蕾など柔らかい部分に群がります。被害としてはすす病や葉をまいたり、こぶをつくったりします。
チューリップではアブラムシによるウイルス病(モザイク病)の被害が問題となります。この病気は、ウイルスに感染すると葉や花弁に色割れを生じるのが特徴です。ただし白や黄色の品種では花弁の色割れは生じません。
この病気に感染したチューリップは治ることがなく、またこの病株が感染源となるため、球根農家は畑を何回も見て回り、病株を抜取る作業をおこないます。またウイルスを健全株に伝染させるアブラムシの防除も同時に行います。
翅(はね)の生えたアブラムシの成虫はチューリップの汁液を吸うために株から株へと次々と飛んで移動するのですが、その際にウイルス感染株があると口にウイルスが付着し健全株へとウイルスが伝染していくのです。

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お薦めする農薬商品

カビとアブラムシを同時に予防防除

一番おすすめなのが、スプレータイプの殺虫殺菌剤です。そのまま使えて手軽で簡単!
芽が伸びはじめたころから花の終わる頃まで1週間に一度の頻度で4~5回できれば理想的です。
また最近はアブラムシも防ぐ画期的な肥料も出てきています。これなら芽が出始めたばかりの時期に1~2錠(1プランター当たり)をまくだけです。

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